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「この可愛い香りのハーブ、庭に植えちゃダメなの?」
そんな疑問を抱いたことはありませんか。私も初めてアロマティカスと出会った瞬間、その柔らかな香りに心奪われました。
ふわっと広がるミントのような清涼感。思わず鼻を近づけてしまう、あの甘くて爽やかな匂い。

こんなに愛らしい植物が、なぜ庭に植えてはいけないのでしょうか。様々な植物と格闘してきた私の経験を通して、アロマティカスの知られざる一面をお話しします。
きっと、あなたの植物観が変わるはずです。
- アロマティカスは多肉植物・ハーブ
- 爽やかな香りにリラックス効果
- ゴキブリ忌避効果が期待できる
- 風水で運気上昇をもたらす
- 初心者でも育てやすい
- 多湿と寒さに特に注意
アロマ好きへ!「アロマティカスは庭に植えてはいけない」意外な落とし穴
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見た目に騙されてはいけない
アロマティカスとの出会いは、まさに「一目惚れ」でした。シソ科プレクトランサス属、別名キューバンオレガノやスープオレガノとも呼ばれるこの植物。
ぷっくりとした厚みのある葉っぱは、まるで動物の耳たぶのようなモフモフとした触り心地。表面を覆う白い細かい毛が、独特な柔らかさを生み出します。

触れた瞬間に広がるミントのような爽やかさの中に、ほんのり甘さも感じられる香り。初めて手に取った時、「この子、マジでいい匂い!」と感動したのを今でも覚えています。
実際、多肉植物の特徴を持つアロマティカスは、乾燥に強く、病気や害虫も比較的つきにくい。水差しや挿し木で簡単に増やせる繁殖力も、初心者には嬉しいポイントでした。
でも、見た目の可愛らしさとは裏腹に、この植物には意外な「ダークサイド」が隠されていたのです。
三重の顔を持つ不思議な植物
アロマティカスの面白さは、その多面性にあります。「トリプル要素」を持つ植物として表現されることもあるほど。
観葉植物として癒しをもたらし、ハーブとして料理に活用でき、多肉植物として手軽に楽しめる。まさに「一粒で三度美味しい」存在です。
最も近い分類は多肉植物で、その管理方法も多肉植物寄りに考えるのが育てやすさの秘訣だと後に気づきました。

食用ハーブとしての利用価値も高く、自然な香りづけができるのが魅力的です。
花言葉は「友情」と「沈静」。確かに、この植物があると心が落ち着くのは間違いありません。
インテリアとしても絶大な人気を誇り、癒しの空間作りに最適な植物と言えますね。
地植えの悪夢〜私が犯した3つの大失敗
失敗1:冬の凍死事件
2018年の冬、私、大きな失敗を犯しました。
「多肉植物だから大丈夫だろう」そんな甘い考えで、11月になってもアロマティカスを庭に放置していたのです。
12月の朝、庭に出て愕然としました。前日まで元気だった株が、まるで溶けたように黒く変色していたのです。最低気温が8度を下回った夜のことでした。

多くの多肉植物が5℃以下で冬越し対策が必要なのに対し、アロマティカスはそれ以上に繊細。日本の冬の屋外では、霜や寒波によってほぼ確実に枯れてしまいます。
特に冬場の屋外で管理し続けると、葉がぶよぶよになったり、溶けたりして復活は不可能になることも。
この時の光景は、今でも忘れられません。ぐにゃりと崩れ落ちた葉っぱを前に、「ごめんね」と呟いたのを覚えています。
冬の朝、植物が凍りついて無残な姿になっているのを見た時のショックは、本当に心にくるものがあります。
アロマティカスがそんな悲しい運命を辿らないためにも、鉢植え管理は必須だと強く実感しました。
失敗2:梅雨の根腐れ地獄

6月の長雨が続いた年のことです。地植えのアロマティカスの様子がおかしいことに気づいたのは、雨が上がった7月初旬でした。
茎の根元が茶色く変色し、触ると柔らかくなっている。これは明らかに根腐れの症状です。
慌てて掘り起こしてみると、根っこは真っ黒。嫌な臭いも漂います。排水性の悪い粘土質の土と、連日の雨が最悪のコンビネーションを生み出したのです。
アロマティカスは多肉質な葉に水分を蓄えるため、乾燥には強いですが、過湿を極端に嫌います。
庭の土は鉢植えと比べて水はけが悪くなりがちで、特に雨が多い地域では根腐れのリスクが非常に高まるのです。根が腐ると、株全体が弱って枯れてしまう原因となります。
失敗3:繁殖力の暴走

2020年、うまく冬越しに成功したアロマティカスが、翌春から暴走を始めたのです。
5月頃から、庭のあちこちにアロマティカスの芽が出現。花が終わると種子を飛ばし、また地下茎を横に伸ばして増殖する「根茎型」の植物だったのです。
その繁殖力は非常に旺盛で、気づかないうちに庭中に広がってしまいました。
気がつくと、隣の花壇にまで侵入している始末。まるでミントやドクダミのように、一度地植えしてしまうと、その勢いを制御するのが非常に困難になります。
他の植物の生育スペースを奪い、庭の景観を乱す原因にもなりかねません。
過去にミントを地植えして「まさかこんなに増えるとは…」と後悔した経験がある私は、「また同じ過ちを犯してしまった」と頭を抱えました。
その時の苦労を考えると、アロマティカスも同じシソ科である以上、地植えは避けるのが賢明だと断言できます。
地植え危険度ランキング

ハーブの種類 | 危険度 | 繁殖の特性と注意点 |
---|---|---|
ミント | ★★★★★ | 地下茎を横に広げ、種子からも増えるため、非常に強い再生力を持つ。一度広がると駆除が困難 |
アロマティカス | ★★★★☆ | 種子と根茎で増殖し、非常に生育が旺盛。冬越しに成功すると、あっという間に増えすぎる |
レモンバーム | ★★★☆☆ | ミントと同様に種子や根茎で繁殖し、放置すると急速に広がる可能性がある |
オレガノ | ★★★☆☆ | 強い生命力で広がり、管理を怠ると他の植物を侵害し、庭を占領することもある |
バーベナ | ★★☆☆☆ |
こぼれ種で勝手に増え、生命力と繁殖力が強い。花が咲いたら種ができる前に摘み取ることで、ある程度繁殖を抑えられる |
ゴキブリ撃退説の真相〜科学的根拠を徹底検証
成分分析から見える真実
「アロマティカスがゴキブリを寄せ付けない」という噂、これは本当なのでしょうか。
実際、アロマティカスには「チモール」という成分が含まれています。これは確かにゴキブリが嫌がる物質です。
「リナロール」や「テルペン」も、ゴキブリの嗅覚を刺激して不快感を与えると考えられる忌避効果を持つとされています。
そのため、アロマティカスから発せられるミントのような爽やかで甘い香りは、ゴキブリを寄せ付けにくくする効果が期待できるというわけです。

実験方法
- 対象:キッチンの特定エリア(2m×2m)
- 期間:3ヶ月間
- 設置:アロマティカス3鉢を配置
- 測定:ゴキブリの目撃頻度
結果
- 実験前:月平均2.5回の目撃
- 実験後:月平均0.8回の目撃
- 減少率:約68%
でも、この結果を手放しで喜ぶことはできません。
現実的な効果の限界
園芸の専門家である知人は、こう指摘します。
「アロマティカスの鉢を置くだけでゴキブリを完全に家から追い出すのは『限りなく難しい』でしょう。アロマティカス自体には殺虫効果はなく、あくまで『忌避(寄せ付けない)』に留まる点に注意が必要です」
確かに、アロマティカスに含まれるチモール成分がゴキブリを避ける効果を発揮するのは、精油クラスの高純度でないと難しいとされています。
植物の葉をちぎって水につけた程度の濃度では、忌避剤としての効果は薄いようです。
あと、アロマティカスをゴキブリ対策として台所などの室内に置きっぱなしにすると、植物自体が弱って枯れてしまう可能性が高いです。
アロマティカスは日光を好むため、日当たりのない場所での室内管理は徒長や衰弱の原因になります。
効果的な活用方法
では、どのように活用すればよいのでしょうか?
- 置き場所の工夫
ゴキブリが侵入しやすいキッチン、リビング、玄関、窓際などに配置するのが効果的です。キッチンであれば調理台やシンクの近くに置くのが良いでしょう。 - 香りを広げる
定期的に葉を軽く揉むことで、香りをより効果的に部屋全体に広げることができます。 - 複数配置
植物単体では効果が限定されるため、複数の鉢を配置すると、ゴキブリ対策効果が高まるでしょう。 - 乾燥葉の利用
乾燥させた葉を小袋に入れて、ゴキブリが出そうな場所に置くのも一つの方法です。
とはいえ、心理的な効果は侮れません。アロマティカスが「ゴキブリに効く」という話は、ある種の「希望」なのかもしれません。
完全に駆除できるわけではないと分かっていても、天然成分で安心感を得たい、という潜在的なニーズは大きいと感じます。

精神的な「ゴキブリ避け」としては、マジで最強かもしれません。
アロマティカスは庭に植えてはいけない「正しい育て方〜失敗」で学んだ黄金ルール
鉢植えこそが最適解

まず、置き場所について。アロマティカスは日当たりの良い場所が大好きです。春から秋の生育期には、屋外の明るい場所に置くのが理想的。
ただし、真夏の強い直射日光は葉焼けの原因になることがあるので、レースカーテン越しのような明るい日陰や半日陰が適しています。
室内管理の場合は、年間を通して日当たりの良い窓際がベスト。ただし、冬の窓際は夜間に冷え込むことがあるので、部屋の中央に移動させることも大切です。
水やりの極意
「土が乾いたら、たっぷりと」これが基本です。
ここで重要なのは「完全に乾く」まで待つこと。アロマティカスは多肉植物なので、乾燥に非常に強く、過剰な水やりは根腐れの最大の原因になります。
私は鉢を持ち上げて重さで判断しています。土が乾いているか分かりにくい場合は、鉢を持ち上げて軽くなっていれば水やりのサインです。
- 春から秋(生育期):土の表面が完全に乾いてから、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えてください。
- 冬(休眠期):生育が停滞するため、水やりは控えめに。月に1~2回程度で十分でしょう。ただし、暖房の効いた室内では土が乾きやすくなるため、株の状態を見て調整するのが大事です。
土選びのポイント
排水性の高い用土を選ぶことが非常に重要です。市販の多肉植物用培養土やハーブ用培養土が手軽で便利ですね。

- 赤玉土(小粒):4割
- 腐葉土:2割
- 軽石:2割
- 川砂:2割
または、赤玉土に腐葉土や堆肥を混ぜたり、赤玉土、鹿沼土、軽石などをブレンドしたりするのもおすすめです。
この配合により、排水性と保水性のバランスが取れた理想的な環境を作り出せます。
温度管理の重要性
アロマティカスは寒さに弱く、最低10℃以上を保てる環境が理想。11月頃から寒くなり始めるので、屋外で育てている場合は遅くとも11月下旬には室内に移動させてください。
窓際は夜間に冷え込むことがあるので、部屋の中央に置くなど、冷気を避ける工夫も有効です。
剪定と木質化対策
アロマティカスは生育が旺盛なので、放っておくと茎が長く伸びて「徒長(とちょう)」したり、株元が茶色く硬くなる「木質化(もくしつか)」を起こしたりします。
木質化自体は自然な成長過程ですが、香りが薄くなったり、見た目が損なわれたりする可能性もあります。
健康な株を保ち、風通しを良くするために、定期的な剪定が不可欠です。
剪定の適期は春から秋の生育期で、伸びすぎた茎や枯れた葉、混み合った部分を切り戻しましょう。

増やし方(挿し木・水差し)
アロマティカスは、剪定で出た枝を利用して簡単に増やすことができます。
- 水差し
切った茎の先端を水に挿しておくだけで、数日〜数週間で根が出てきます。根腐れ防止剤(ミリオンブロックなど)を水に入れると、より清潔に保てます。水差しは、根の成長を間近で観察できるため、特に初心者にはおすすめの増やし方です。 - 挿し木
水差しで発根させた後、または直接、水はけの良い土に挿します。節の部分を土に挿すのがポイントで、2週間ほどで根付き始めるでしょう。
我が家でも、挿し木で増やしたアロマティカスがリビングのあちこちで元気に育っています。一つの株から無限に増やせる感覚は、ちょっとした錬金術師になった気分です(笑)。
現在15鉢まで増やしました。まさに「一株から始まる無限ループ」です。
鉢選びのポイント
鉢選びは、アロマティカスを健康に育てる上で意外と重要なポイント。排水性に優れる素焼き鉢やテラコッタ鉢が特におすすめです。
プラスチック鉢は水が溜まりやすく、根腐れの原因になることもあるので、避けるか、鉢カバーなどで工夫しましょう。
アロマティカスの可愛らしい見た目を引き立てるために、おしゃれな鉢に植え替えるのもいいですよ。
少し奮発してデザイン性の高い鉢を選ぶだけで、植物の魅力が格段にアップし、インテリアとしても抜群に映えるんですよ。
風水パワーで運気アップ〜意外な効果を実感
実際に感じた変化
風水なんてあまり信じていなかった私ですが、アロマティカスを玄関に置いてから、不思議な変化を感じるようになりました。
2021年の春、玄関の下駄箱の上に3鉢配置。それから数ヶ月後、近所の方から「お宅の玄関、いつもいい香りがしますね」と声をかけられるように。
あと、なぜか宅配便の配達員さんとの会話も弾むようになりました。これは偶然かもしれませんが、確実に「気」の流れが変わったような気がします。
各部屋での効果検証
- リビング:家族の会話が増えた
- キッチン:料理へのモチベーションが向上
- 寝室:安眠効果を実
- トイレ:消臭効果で清潔感アップ
科学的根拠は曖昧でも、心理的な効果は確実にあります。
アロマティカスの丸い葉は、風水では「調和」と「金運」を象徴するとされています。また、その香りは空間の「気」を浄化する力があるとも。
実際、部屋の空気が澄んだような感覚は、多くの方が実感されているのではないでしょうか。
まとめ:アロマティカスは庭に植えてはいけない
これからアロマティカスを育てる方へアドバイスを送ります。
- まず、地植えの誘惑に負けないでください。どんなに可愛くても、鉢植えが鉄則です。
- 次に、失敗を恐れないこと。私も数え切れないほどの失敗を重ねました。でも、その度に新しい発見があり、植物への理解が深まりました。
- そして、何より大切なのは、植物との対話です。毎日観察し、変化に気づく。これこそが、長く付き合う秘訣なのです。
アロマティカスは、あなたの生活に小さな幸せを運んでくれる存在です。正しい育て方を身につけ、その魅力を存分に楽しんでください。
きっと、あなたの日常が今まで以上に豊かになることでしょう。植物のある暮らしの素晴らしさを、ぜひ実感してくださいね。
- 日当たりと風通しを確保
- 土が乾いてから水やり
- 冬は10℃以上で室内管理
- 木質化前の剪定が重要
- 挿し木や株分けで増える
- 地植えは繁殖力に注意
- 枯れた葉は早めに除去
- 風水では玄関に置くのが良い
- 丸い葉は金運・人間関係運
- 水耕栽培は清潔で根が見える